院長直伝の健康心得

肩こり/首こり

肩こりは、首・肩・背中の筋肉の緊張が持続することで硬くなり、血行不良を起こすようになり乳酸などの疲労物質が溜まり神経を刺激することで重だるさや痛みが生じるようになります。

肩こり/首こり

肩こりの原因としては、「同じ姿勢からくるもの」「運動不足からくるもの」「眼精疲労からくるもの」「ストレスからくるもの」「気温差からくるもの」などがあります。

「同じ姿勢からくるもの」としては、人間の頭はボーリングボール(5~6kg 程度) の重さに例えられますが、それを支える首・肩・背中の筋肉には負担がかかるため、長時間のデスクワークやスマホ、長時間運転などの座位姿勢、長時間の手や腕を動かす作業で同じ姿勢を保持すると肩こりになります。首・肩・背中の筋肉が緊張して血行不良を起こし硬くなり疲労が蓄積されることが原因です。肩こり予防には、長時間の作業の中に1 時間に1 回程度の休憩を入れることです。そして、立ち上がり、首や肩を回して筋肉の緊張を軽減する運動をお勧めします。また、日本人女性は基本的に男性よりも筋肉量が少ないため、身体が冷えやすいことから女性ホルモンの影響を受ける可能性もありエストロゲンの分泌が急激に減少しやすく、40代後半以降の女性は血管が硬化しやすいため、血行不良から肩こりを訴える人も増加傾向にあるようです。筋肉疲労以外に自律神経系への影響もあります。

「運動不足からくるもの」としては、運動不足になると筋肉量が減少して筋力低下を引き起こします。筋肉低下により筋肉の活動量や発熱量が減少し血行不良が起こり、筋肉繊維が硬くなり疲労物質が溜まり疲労しやすくなり肩こりを発症しやすくなります。適度な運動を維持していくことで筋肉量の低下を防ぎ、血流を改善し、柔軟性のある筋肉を維持していけます。

「眼精疲労からくるもの」としては、今ではスマホやPC の日常の使用頻度が多くなり、長時間使用している人がほとんどと思います。長時間目を使い過ぎると交感神経を優位にするため眼精疲労を起こしやすくします。眼精疲労が強くなると自律神経は首にも影響しているため、首の交感神経が優位になり血管収縮して筋肉が緊張してきます。この緊張が肩・背中などに影響して肩こりを起こすようになります。眼精疲労の予防には、スマホやPC の作業をやめて遠くを見るようにすることを、1時間に10分程度行うと目の機能が調整されてきます。また、完全に休めることもお勧めします。

「ストレスからくるもの」としては、現代社会では仕事や人間関係からくるストレスから身体に緊張を強いられる場合が多いと思います。仕事や人間関係などでのストレスでは、肉体的・精神的なストレスがあり緊張が持続して肩こりを起こすことがあります。予防にはストレスを溜めない。持ち越さないことです。仕事などから解放されたときには、趣味や休暇を楽しむ、運動をしてストレスを解消することなどをお勧めします。

「気温差からくるもの」としては、最近では四季を通して気候変動が大きいことから身体に緊張を強いられる場合が多いと思います。人間には気候変動により発汗調節や体温調節などの機能があります。自律神経が調整していますが、夏の猛暑や冷房の冷風により自律神経が乱れると血行が悪化し、疲労しやすくなり、筋肉が硬くなることで肩こりを起こしやすくなります。予防には、適度に体温調節することや栄養補給をすることをお勧めします。肩こりが重症化すると「頭痛や吐き気」「自律神経失調症」を引き起こす場合があるので、我慢せずに早めに対処しましょう!

肩こりには隠れた病気が原因の場合もあります。この場合には速やかに医療機関の診察をお勧めします!

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