院長直伝の健康心得

尿路結石

尿路結石は、腎臓で作られた尿が、腎臓・尿路・膀胱・尿道に流れる途中で結石ができる病気です。突然に激痛が起こります。

尿路結石

尿路結石は、腎臓へ入った血液が腎臓の髄質内で余分な成分を濾過された尿が、腎胚・腎盂・尿管・膀胱・尿道を通り排泄される間にできる結石です。この結石はできる場所により、腎結石(サンゴ状結石・腎胚結石・腎盂結石)・尿管結石・膀胱結石・尿道結石と呼ばれます。また、膀胱の上下で分けられ、腎から膀胱までを「上部尿路」、膀胱から下で、膀胱から尿道までを「下部尿路」と呼びます。「上部尿路」部分の結石を「上部尿路結石(腎結石・尿管結石)」と「下部尿路」部分の結石を「下部尿路結石(膀胱結石・尿道結石)」に分けられます。

尿路結石ができる原因は、生活習慣病による食生活からですが、いくつかの要因があります。シュウ酸を含む食材の過剰摂取で、体内のカルシウムとの結合によりシュウ酸カルシウム結晶を作られて結石ができる場合、プリン体の過剰摂取により尿酸が増えて高尿酸血症になり尿酸結晶が溜まり結石となる場合があります。また、ビタミンCの摂取でもシュウ酸はできるようです。タンパク・カルシウム・マグネシウムの摂取でも、シュウ酸カルシウムや尿酸を促進するようです。しかし、全てを受け入れて食事制限をすると、逆に健康への負荷も大きくなる可能性があるため、バランスの良い食事と充分な水分摂取(約2ℓ/日)、適度な運動などをすることで生活習慣病のリスクを減らすことを目標にしていくことが大切です。

尿路結石による症状は、結石が腎臓内から尿管にでると、尿管を塞ぐことで攣縮が起こり神経を刺激して激痛や発熱が起こります。痛みは鼠径部・外陰部・下腹部・側腹部・腰・背中にでやすいです。結石が大きくない場合は尿管に詰まらず排石されるため痛みはない場合が多いそうです。また、結石が腎臓内にある状態や膀胱にある場合では痛みは少ないようですが、尿がよく出ない・残尿感・血尿などの症状がでてきます。腎臓内に結石がある場合には、滞留した状態が続くと結石が肥大化してサンゴ状結石ができることがあります。また、腎臓結石や膀胱結石のように痛みはないけど尿が出難い状態では、尿が滞留している部分から炎症が起こり、感染症になる場合もあるので注意が必要です。

尿路結石への予防と検査は、予防に関しては、上記のように生活習慣病をなくすために、尿酸・シュウ酸・カルシウム・マグネシウム・タンパク質などの過剰摂取は避けて、バランスの良い食事を摂取して、水分を1日に2ℓを摂取する。また、運動をすることで、結石を出来ないようにすることや排石しやすくすることが大切です。検査に関しては、身体所見では問診・触・叩打痛により尿路結石を確認する。尿所見では血液検査・尿検査・腹部単純X線検査・超音波検査・CTなどを行い、血液から腎機能の状態、尿より結石成分・血尿の有無・感染症などの有無など確認して、腹部単純X線検査・超音波検査・CTでは、尿路結石の状態を確認してくようです。

尿路結石の治療は、まずは、痛みを抑える治療として鎮痛剤で軽減していき、ある程度落ち着いたら検査を行い尿路結石の治療に進みます。結石の大きさは5㎜以下の小さい場合では、自然排石が可能なため、尿管を拡げる薬や鎮痛剤を使用して排石を促すようです。また、充分な水分摂取や運動は結石を流しやすくするため大切です。場所によっては尿管に詰まりが生じているため、尿管にチューブを留置したり、カテーテルを直接腎臓に留置して詰まりを改善する必要があるようです。結石の大きさは5㎜より大きい場合では、排泄は難しいため、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)という超音波を使って体の中にある結石を砕いて小さくしてから排石するという方法が取られるようです。ESWLを行うのが困難な場合や効果が十分ではない場合は、内視鏡を用いてレーザーで結石を破砕、または摘出するという方法が取られるようです。

尿路結石は、血液検査や画像検査などで確認できます。「激痛が、鼠径部・外陰部・下腹部・側腹部・腰・背中にでたとき」や「痛みはないが尿がでにくい」など気になるときには専門医を受診することをお勧めします。

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